久々に講義してきました

 そういえば、月曜日、ひさびさに神奈川大学で授業をしてきました。経済学特講なるコマで、アジア各国を研究対象にする研究者(および私のような研究者もどき)が、だいたい1カ月ずつ講義を担当します。私は10月担当。
 編集屋というアコギな商売をやりつつ、「カンボジア社会経済論」などというタイトルで大学生向けに講義をしているのですから、いかにも胡散臭いですね。それに、このブログで書いているように、編集作業で死ぬほど忙しい時期ですから、ほんとうにまいりました。
 とはいえ、そんなことをいっていると学生さんに申し訳ないので、一応、ポルポト時代の虐殺を事例にしつつ、「どうなると人には、人を殺してしまうスイッチが入ってしまうのか」などということを考えてみようと、準備をして講義にのぞみました。
 非常勤は今年で3年目になるのですが、毎年初回は自己紹介で終わってしまいます。今回びっくりしたのは、受講している学生さんのなかに、カンボジア人がいたということです。授業が終わったときに、いきなりカンボジア語で話しかけられて、驚きました。
 お父さんがタイの難民キャンプ経由で日本に来て、その数年後、それを追いかけて残りの家族が来日したそうです。滞在13年目とのことですが、日本語はとても上手でした。でも、日本で暮らすのは、けっこうたいへんだと思います。
 アジア人ですと、いまだに根強い差別が学校などであるし、逆に「あなたたちを助けてあげよう。共にこの社会で生きよう」などといいながら、人助けと自己満足を取り違えているボランティアやらNGOの人がたくさん接近してくることでしょう。
 日本人、基本的にアジアの人(や中東の人)たちに対して冷たいですからね。