「双風亭日乗はてな出張所」の更新停止について


2005年4月から更新してきた「双風亭日乗(はてな版)」ですが、以降は「はてな」の更新を停止し、ココログの「双風亭日乗」のみを更新いたします。


「ユーザー登録から本日までに日記をつけた日数」は473日 でした。日記などつけたことがなかった私が、よくこれだけ書いたなあと、我ながら感心しているところです。そして、こうして続けられたのは、ブログ読者のみなさんや双風舎の本の読者の方々に、書いたものを読んでいただけたからです。


心より、深く深く、感謝いたします。


上記のとおり、「双風亭日乗」はココログでつづけていきます。今後とも、よろしくお願いいたします。


「双風亭日乗(ココログ版)」→ http://sofusha.moe-nifty.com/


では、また!


※ちなみに、これまで書いた「はてな版」は、このまま残しておきます。来月には「有料オプション」の期間が切れてしまうので、一時的に不具合が生じるかもしれませんが、修正したうえで残します。

あめましておめでとうございます!


昨年は、このブログを読んでいただき、誠にありがとうございました。


新しい年を迎えるにあたり、いつも弊社の本をお読みいただいているみなさんに、心よりお礼を申し上げます。ひとりでも多くの方に読んでいただけるような本をつくるべく、今年も精進いたします。


あいかわらず、自分でも笑ってしまうくらいギリギリの経営状態です。しかし、読者のみなさんや書店人のみなさん、取次のみなさん、そして著者のみなさんからあたたかい励ましの声をいただきつつ、昨年は苦境を乗り切ることができました。


新年早々、サブプライムローン破綻の余波が日本を直撃するそうですね。その影響で、原油高と穀物高もすすむ一方とか。こうして日本の景気は右肩下がりになればなるほど、政府や財界は貧者や弱者に対して「自己責任」の声をあびせ、みずからの責任を個々人の責任にすり替えることは目に見えています。


そうした無責任な声には安直に同調せず、ときには「自己責任」だからダメなんだといわれている人(私自身も含めて)の声や姿を想像し、協力すべきは協力し、闘うべきは闘う。理想のみを高くかかげ、実際には問題が解決されず、ただただ集うことに安心感を求める左派的な「協力」ではないかたちで。


まあ、私の生業は出版ですから、まずは自分自身が喰っていくことを念頭に置きながらも、ユーモアとアイロニーを忘れずに、本というツールを使って、いろんな方々と協力し、闘っていければと思っています。


元日の未明には、近所の浅草寺までいきましたが、初詣客が雷門から長蛇の列をつくっていたので、初詣は後日、いくことにしました。帰宅して、溝口健二監督の「赤線地帯」を見たら、ファーストカットが浅草寺でした。内容は、売春禁止法が公布される直前の吉原の状況を描いた作品でした。


年賀状は出しませんので、このエントリーをもって新年のあいさつにかえせさていただきます。今年も引き続き、よろしくお願いいたします。

NEWS23、見ました


特集は、とても興味深かい内容でしたね。赤木さんのVTRは2回、使われてました。富裕層・中間層・貧困層のピラミッドが、赤木さんの顔で作られていたのがおもしろかったです。


「母と息子」という組み合わせの世帯が多く取り上げられましたが、自分もそうだったので、涙なしには見られませんでした。私の場合は、母子家庭の時期も母が死んだときも、分別つく前の子どもだったので、当時の社会や親の事情がわかりませんでした。そして、それはけっこう幸せなことだったのかもしれない、などと思いました。


だって、いろんな事情がわかってしまったら、番組に出ていた13歳の男の子みたいに、絶望しちゃいますよね、おそらく。目の前の母は鬱病生活保護の申請で母と役所にいけば、「挑発(と彼はいっていましたが、おそらく恫喝だと思います)」される。嗚呼、いまの世の中、どうなっているんだ……と。


それにしても、あの新キャスターのおっちゃん、よき家柄でお育ちになったとっつぁん坊やみたい(笑)。元・共同通信の編集局長なんですよね〜。表情はないし、原稿は棒読みだし……。キャスターに向いてないと思いません? 貧しいがゆえに母を殺した男性の取材の現場に、あんなおっちゃんを連れていってもねぇ。


番組の結論部分で、「じゃあ、どうすりゃいいのか」を示していましたが、どれもこれも無理矢理に絞り出したような感がありました。赤木さんの主張を、社会運動のススメのごとく紹介していた(ような気がします)のも、なんだかなぁ。


と、いろいろ文句をつけていますが、普段は知り合ったり付き合ったりすることがあまりないような人たちに注目し、取材し、番組で紹介していたことには、大きな意味があったと思います。そして、35年前にこういう番組がつくられていたら、母と私も取材される側だったのかもしれない……。ふと、そう思いました。

モンスター


最近、TSUTAYAの半額デーになると映画を6本ほど借りています。一週間で見ることができるかどうかは、あまり考えません。新旧や洋画・邦画を問わず、いろんなジャンルの作品を借りて、時間が空くと見ています。


特定の監督作品を一気に見たりもします。タランティーノスピルバーグスパイク・リーなどなど。粉川哲夫さんや宮台真司さんの映画評を読んでから、見る作品もけっこうあります。


だからといって、私は熱烈な映画マニアなわけでもないんですが、マイブームとでもいうのでしょうか。この連休中も時間があれば映画を見ているわけです。そのうちの1本が、パティ・ジェンキンス監督「モンスター」でした。浦沢直樹の漫画『MONSTER』(小学館)も強力な作品でしたが、この映画も心に残るすごい作品だと思いました。


この映画の主人公は、7人の男性を殺害した連続殺人犯のアイリーン・ウォーノスという実在した女性。内容は、アイリーンが同性のパートナーであるティリアと出会ったころから、連続殺人を犯し、逮捕されるまでを追いかけたものです。


以下、ネタバレを含みます。とはいえ、映画の内容は、すでに知られている有名な事件なので、これを読んでから映画を観ても、とくに問題はないかと思います。



アイリーンは、祖父や実兄によりレイプをされるなど不幸な幼少期を過ごし、15歳のときから売春を生業にして生きた。何もかも信じられず、身体で稼いだ最後のカネで酒を飲んだら死のうと思っていたときに、同性愛者のティリアと出会います。そして、一端はティリアの愛に救われます。世の中も信じられず、人も信じられない。絶望のあげく、死のうと思ったら、たまたまティリアという愛すべき人が出現したんですね。


ティリアの居候先の親戚は、売春婦は「ニガー」(黒人の蔑称)と同じで、とんでもない奴なんだから付き合うなと言います。そんなことがあっても一緒にいるティリアのために、売春から足を洗って、まともな仕事に就こうとするアイリーン。そんな彼女ですが、どこの会社にいっても素性やら学歴やらをバカにされて、働き口が見つかりません。結局、アイリーンはティリアへの愛を継続するための手段として、売春を装った殺人強盗を次々に犯すようになります。


この映画は、実際に起きた事件を振り返るかたちでつくられており、暴力や殺人のシーンもいくつかあります。でも、サスペンスやホラーで見られるような殺人のおどろおどろしさを、私はあまり感じませんでした。殺したくないけれど、殺さざるをえない。そういう状況におかれた人間が、どのように思考し、行動するのかという類型のひとつを垣間見るような気がして、何よりもアイリーンの行動や言葉に「せつなさ」を強く感じました。


なんだかんだいっても、世の中の人たちは、ある人を出自や学歴、職歴、それに「パッと見」で判断してしまうことが多く、ある人がどのような環境で育ち上がったかとか、どのような経験を積んできたのかには、思いをはせることがありませよね(私自身を含めて)。


でも、とりあえず近くにいる人については、すこしは思いをはせることも、必要なんじゃないのかなあ。この映画を観ながら、そう思いました。けっしてアイリーンの連続殺人を肯定しているわけではありませんが、なぜ連続殺人をしたのか(せざるをえなかったのか)を考えてみるのは、それなりに意味のあることだと思うんですよね。もちろん、被害者の方々に対しては、追悼の年を抱きつつ。


ある人のことをまったく知らなければ、思いやりを持とうと思っても持てません。ある人のことを知ったうえで、「こりゃだめだ」と考えて、思いやりなんて不要だと思う。また、ある人のことをまったく知らないで、「こりゃだめだ」と切り捨ててしまう。このふたつは、見てくれや結果は同じだけれど、内容はだいぶ違うと思います。一瞬でも、ある人のことを、別の人が意識するという意味では。


ある人のことを一瞬でも意識すると、「こりゃだめだ」になる可能性もあるし、「なんとかしよう」という気になる可能性もあります。こうした気分で「モンスター」という映画を見終わってみると、赤木さんの存在が私の脳裏にちらつくわけです。


明大での「臨床社会研究特論」という講義で、レポート試験のテーマを「なぜ人は人を殺すのか」または「人は人を殺してはいけないのか」にしました。課題を出す前に、この映画を学生たちと観ておけばよかった(もちろん講義の時間内に)と思い、ちょっと残念でした。

モンスター 通常版 [DVD]

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赤木さんがNEWS23に出ます、など


昨晩、TBSのNEWS23を見ていたら、予告編に赤木さんが……。


12月24日に放送される同番組の「生活破壊 ギリギリ以下を生きる」と題した年末スペシャルに、赤木さんがVTR出演します。以下のurlで情報や意見を募集しています。


http://www.tbs.co.jp/news23/your_voice/071224.html


会社のブログを、はてなからniftyココログに移してからというもの、ココログを更新するのに手一杯となっております。「はてなには、一日遅れでココログの記事を掲載します」なんていっておきながら、それを実行できず、読者の方々には申し訳なく思っています。


ネットはかなり利用していますが、情報を得るために利用することがほとんどで、自社(自分)の情報を提供するのはココログで一杯一杯なんですよね。最近は、ミクシーを開ける機会も減りましたし……。ていうか、ミクシーはすでに飽きてしまったようです(笑)


いずれにしても、このブログにアンテナを張っていただいている方も、まだたくさんいらっしゃいますので、ココログからの転載は、できる範囲でやっていこうと考えております。というわけで、みなさま、今後ともよろしくお願いいたします。

はじめての「酉の市」

lelele2007-11-11



今日の午前0時からはじまるとのことで、いってきました。浅草・鷲神社の酉の市。
鷲神社は、我が家から歩いて3分のところにあります。


この時間、いつもなら誰も歩いていない歩道に人があふれています。「ベビーカステラ」「お好み焼き」「もつ煮込み」などなど、多くの屋台が出店し、どこも賑わっています。


鷲神社に到着すると、境内には熊手を売る店がずらっと並び、いたるところで三本締め。
小雨がぱらついてきたので、人で溢れる境内をなんとか抜けだし、いま帰宅しました。


しかし、こんな時間に信じられないくらい多くの人で賑わっているんですが、電車もバスもないわけですよ。みんな車で来てるのかな。近所の人が多いのかな?


いずれにしても、祭りっていいですね。こういうのを風物詩というのでしょうか。今日の日中は用事があるけれど、今年は二の酉まであるので、23日もいってみようと思います。


以下、参考まで。


酉の市@ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%85%89%E3%81%AE%E5%B8%82


浅草・酉の市 公式ウェブページ
http://www.torinoichi.jp/