宮台さんと北田さんの『限界の思考』

 6月下旬の発売予定でしたが、編集作業が遅れているため、7月の第2週あたりの発売となりそうです。申し訳ありません。とはいえ、北田さんも宮台さんも、トークの原稿に大幅な加筆をおこなっているので、当初の予定よりも内容はさらに充実。256ページの予定が、300ページを超える本になりそうです。
 ちなみに、書店からの事前注文数は、すでに4000部を超えています。おそらく初版は5000部になる予定。人文書の新刊で、なおかつ弱小出版社で、有料広告を一行も打たず(打つ資金がない……)、これだけの事前注文が入るのは、ある意味では奇跡に近いことだと思います。なぜ奇跡が起きるのか?
 理由の第一は、著者のネームバリューだと思います。第二は、著者に「活躍してほしい」という書店人の方がたの期待度でしょう。第三は、なんとかいままで継続して本を刊行できたことから、双風舎の書籍なら売ってみよう、という書店が増えたこと。第四は、関東圏では人文・社会科学書流通センター(JRC)、関西圏では「るな工房」による、積極的な営業努力があげられます。
 『限界の思考』に限っていえば、北田さんと同年代・同世代の書店人が、人文書コーナーの責任者であったり、人文書担当であったりすることが多く、「北田さんの本を売ろうぜ!」というモチベーションが高まっている、という理由もあげられます。こうした気運が盛り上がることは、私としては、なによりも嬉しいことです。
 双風舎のwebページにも書きましたが、『限界の思考』は四章だてで、一章から三章までは書店でのトーク(紀伊國屋書店新宿本店、青山ブックセンター本店、リブロ池袋本店)を加筆・修正したものとなっています。そして、四章は4月に谷中で独自収録した対談で、附録は千駄木の酒場で収録した(私も交えての)鼎談です。鼎談は酒が入って(北田さんと私はビールを飲みながら、宮台さんはカツ丼を食べながら)の話なので、かなりブッチャケ話もあり、なかなか楽しめる内容となっています。乞うご期待!