新聞広告料の「はてな」

 新聞と出版がらみで、ネタをひとつ。現状で双風舎は新聞広告を出していない(出す資金もないし、必要性も感じない)ので、新聞広告料について書いちゃいましょう。
 新聞の1面下部にある3段8切り広告を、業界では「サンヤツ」と呼びます。出版社が新聞社(または広告代理店)に支払う広告料は、私が知る範囲では、朝日が100万円、読売が20〜30万円、毎日が10〜20万円といったところですか。
 お気づきでしょうが、不思議なのは朝日の100万円です。他紙は、掲載日の直前まで広告が入らないと、かなりダンピングしてくれますが、朝日はぜったいにしません。
 いまや新聞の書籍広告は、「私の会社、つぶれてませんよ」という出版社の存在証明であるとか、「経費が余ったので」という節税対策などと噂されることが多い。つまり、実質的な広告効果以外の部分の効果を期待して、出版社は新聞広告を打っているのが実情であるような気がします。
 どうなんでしょう? もちろんひとつでも多くの媒体に自社の本を掲載し、露出させ、本の存在を読者に気づかせることは、たいせつかつ重要なことでしょう。しかし、新聞に広告を載せたからといって、本は売れるのでしょうか。売れているのでしょうか。私自身、新聞で本を見かけて、本を買うようなことがほとんどないので、よくわかりません。
 仮に、新聞に広告を載せてもあまり効果がないのに、朝日がサンヤツ100万円をキープしているのは、なぜなのでしょうか。不思議ですね。どなかたご存知でしたら、ご教示いただきたいものです。
 前述しましたが、記者クラブ制度により、どの新聞の記事も画一化されています。リクルートで盛り上がって以来、目を引くような調査報道がありません。「ある記者の記事を読みたいから、この新聞を読む」といったスター記者や専門記者は不在。いや、いるのだろうけど表にでてこない。さらに、そういう記者を育てる気が、新聞社にもなさそうです。
 ようするに、いまやどの新聞も内容はたいして変わらないのに、どうして朝日のサンヤツは100万円なのだろう。
 「はてな」で質問してみようかなあ……。