久々に仕事の話――編集実況――

 『限界の思考』ですが、第4章と第5章、そして第1章の初校ゲラが出ています。ゲラは4通ほど出して、著者のおふたりと私、そして外部の方が読みます。やることは、まず用語・用字のチェック。誤字・脱字やルビなども確認しつつ、版面(ページ全体の体裁)を整えていきます。
 以上の作業を私自身がおこない、さらに著者や外部の方がゲラに入れた赤(加筆・修正・削除など)を、私のゲラに反映させます。
 ゲラにする前の状態(テキストファイルの原稿)で、著者が私に送ってくる最終的な原稿を完成原稿といいます。それに私が手を入れたものを、ゲラにしてもらいます。じつは、7月末には、全章の完全原稿がそろう予定でした。しかし、いまだに第2章と第3章の完全原稿が入っていません。へたをすると、9月9日の発売に間に合わないかもしれません。読者のみなさんには、ほんとうに申し訳なく思っています。
 まだ9月9日発売の望みはありますので、ギリギリまでがんばってみます。

 一方で、書く速度がとても速い仲正昌樹さんの原稿が、すでに2/3くらい完成しています。この本のコンセプトは、流行思想への批判をとおした現代思想入門書。おもに「生き生きとした思想」を語る「死者」(学者、研究者)の考察となっています。わかりやすい表現で、仲正節が炸裂します。
 この本も、そろそろデザインまわりの手配(装丁、組版など)を開始しなければなりません。『限界の思考』の発売時期に関係なく、10月中旬あたりには出せればと思っています。