速報!――『限界の思考』について――

 ようやく『限界の思考』の原稿がそろいました。やった、やった! これで10月20日に、仲正さんの『デリダの遺言』とともに出せそうです。ほんとうにお待たせしてしまいました。
 お待たせしただけの内容のものが、できそうな予感がします。ちょっと大げさかもしれませんが、議論の中心が社会学となっているものの、その他の人文系学問も含めた「知の最先端」を、現状で語れる範囲で1冊に凝縮したようなものになりそうです。
 北田さんが「まえがき」で記していますが、本文はすでにトーク起こしの原型をとどめていません。書き下ろしの往復書簡とでもいうべき、質と分量になりました。それにともない、いま公表している「目次」にも、大幅な変更がありますので、一段落したらお知らせいたします。

 『限界の思考』といい、『デリダの遺言』といい、日々の作業はたいへんですが、発売日が近づくにつれて、胸がワクワクしてきました。以前に書いたとおり、私は「編集作業」自体があまり好きではありません。でも、この2点のような面白い原稿を、誰よりも早く読めることの喜びは、文章では表現できません。編集屋冥利につきる、の感ありです。
 いずれにせよ、この面白さを早く書店人や読書人の方がたとともに味わいたい。そう強く思いながら、作業をすすめることにします。