おもしろかった本


『独白するユニバーサル横メルカトル』。
ずっと「積ん読」だったのですが、読み始めたら止まらなくなりました。
あつかわれているネタは、いじめ・カニバリズム児童虐待・洗脳・連続殺人・拷問などで、それぞれが短編にまとめられています。全編に流れるのは、グロテスクな空気……。


人は何かの拍子でスイッチが入ると、この小説に書かれているそれぞれの登場人物のような行動・思考をするということは、カンボジアポル・ポト時代を研究していて感じたことです。つまり、「あの人だから、あんなひどいことをする」のではなくて、状況さえ整えば「私も、ひどいことをするかもしれない」んです。


「いくら綺麗事をいっている人でも、こういう部分はあるんだよね〜」と確認できる良書だと思いました。

独白するユニバーサル横メルカトル

独白するユニバーサル横メルカトル